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[半学半教] 言語と学習の認知科学(環境情報学部教授 今井むつみ)

2011/12/19 「塾」2011年AUTUMN(No.272)掲載
※職名等は掲載当時のものです。

学習の仕組みを認知科学と脳科学の視点から解き明かし、よりよい教育を考える。

今井 むつみ(いまい むつみ)環境情報学部教授

研究会の皆さん
今井研究室の大きなテーマは乳幼児の言語の獲得過程とその背後の仕組みを解き明かすことです。人はことばについてどのような知識を持ち、それを脳内情報として記憶しているのでしょうか? そして耳に入って来る言語を理解したり、言いたいことを話すとき、脳はどのように働いているのでしょうか? そして、乳幼児はどのように言語を学習しているのでしょうか? 今井研究室では、これらの問題に認知心理学と脳科学の実験的手法を用いて取り組んでいます。

特に大切に思っているのは、認知発達と言語獲得の関係です。子供は言語を学習することで、概念などの認知機能を発達させていきますが、一方で、認知の基盤を持っているからこそ言語の学習が可能になるという面もあります。このように言語と認知は、支え合いながらお互いを引っ張り上げていく双方向的な関係にあり、これを「ブートストラッピング(bootstrapping)」と呼んでいます。ちょうど編み上げ靴の金具に次々と紐がかかっていくようにして、子供は語彙を発達させ、概念を構築していきます。そのメカニズムを、明らかにしたいと考えています。また、この過程がどのくらい日本語、英語などの個別の言語に固有で、どのくらい言語の間で普遍的なのかという観点をとても大事に思っており、現在アメリカ、イギリス、香港、スイス、オランダなどの大学、研究機関と共同研究を行っています。

今井研究室のもう一つの大きな研究テーマは「学習と教育」です。言語獲得はある意味で人間のあらゆることの学習過程の縮図といえます。言語獲得の基礎研究で得られた知識から人の学習全般の認知過程を考え、どのように教育に適用、応用できるかに取り組んでいます。その一つの試みとして、小学校の現場の先生とのワークショップを定期的に行っています。

心と脳の働きから人間を科学する

鈴木 隆一(すずき りゅういち)
総合政策学部4年
私は総合政策学部所属ですが湘南藤沢キャンパスでは学部を超えた柔軟な履修が可能であり、本研究会に所属しています。
本研究会では言語班と教育班に分かれ、ことばや概念の習得や、学習や成長における脳の働きの変化の研究などを脳波測定実験やフィールドワークにて取り組んでいます。認知科学は人間の成長過程や人間の思考の根源を探る上で非常に興味深く重要な学問です。専門的でありながらも、心理、言語、教育など多岐にわたるテーマを包括的に捉え、文系理系の枠を超え多面的な視点からサイエンスに携わることの面白さがあります。ゼミ生の発表に対する先生のコメントにより、毎週サイエンスの深さに気づかされます。
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