メインカラムの始まり
[半学半教] 最先端科学で心臓病の病態解明と治療を目指す(医学部教授 福田恵一)
2011/08/22 「塾」2011年SUMMER(No.271)掲載
※職名等は掲載当時のものです。
専門は循環器内科。心筋梗塞・弁膜症・不整脈・心不全等の患者さんを最新技術で治療するとともに、これらの病態を分子レベルで解明します。大学院生23名。
専門は循環器内科。心筋梗塞・弁膜症・不整脈・心不全等の患者さんを最新技術で治療するとともに、これらの病態を分子レベルで解明します。大学院生23名。
福田 恵一(ふくだ けいいち)医学部教授
心臓は血液を静脈側から動脈側にくみ出すポンプとして機能している臓器です。私が医者になった28年ほど前にはポンプとしての心臓は理解されているものの、どうして心臓が病気になるのか、その原因を分子レベルで解明することは全くできておりませんでした。しかし、最近の20年間の進歩は目覚ましく、原因不明とされた病気の多くが解明され、治療開始の糸口が見つかってまいりました。
私は子供の頃から科学者になるのが夢であり、医学部に入ってからは病気の原因を究明したり、新しい治療法を作りだしたりすることを目標に生きてまいりました。私が16年前に心臓の筋肉を再生し、心不全の患者さんの命を救いたいと思って始めた研究は、当時は全くの夢物語でした。骨髄の中の幹細胞を用いて心臓の筋肉の再生を始めましたが、その後、ヒトES細胞の開発、iPS細胞の発見を経て大きく臨床応用に向けて研究が進められております。そして、この流れは今や世界的潮流に発展しております。その他にも、心臓弁膜症がどうして発症し進展していくのかという研究や、心臓の交感神経が心不全という病態の時に副交感神経に替わってしまう(分化転換する)という現象の発見は、世界の心臓病の医師・研究者をあっと言わせる研究に発展いたしました。
現在、私のこうした取り組みに共感した若者が数多く私の研究室に集まっており、医師、大学院生、国内外の留学生、研究助手、臨床研究コーディネーター等を含め、総勢80名近くになっています。こうした若い力を結集し、人材育成の場としての研究室を充実したものにするとともに、福澤先生の言うところの「実学」としてのサイヤンスを発展させ、世界を牽引する慶應医学を実現したいと願っております。
私は子供の頃から科学者になるのが夢であり、医学部に入ってからは病気の原因を究明したり、新しい治療法を作りだしたりすることを目標に生きてまいりました。私が16年前に心臓の筋肉を再生し、心不全の患者さんの命を救いたいと思って始めた研究は、当時は全くの夢物語でした。骨髄の中の幹細胞を用いて心臓の筋肉の再生を始めましたが、その後、ヒトES細胞の開発、iPS細胞の発見を経て大きく臨床応用に向けて研究が進められております。そして、この流れは今や世界的潮流に発展しております。その他にも、心臓弁膜症がどうして発症し進展していくのかという研究や、心臓の交感神経が心不全という病態の時に副交感神経に替わってしまう(分化転換する)という現象の発見は、世界の心臓病の医師・研究者をあっと言わせる研究に発展いたしました。
現在、私のこうした取り組みに共感した若者が数多く私の研究室に集まっており、医師、大学院生、国内外の留学生、研究助手、臨床研究コーディネーター等を含め、総勢80名近くになっています。こうした若い力を結集し、人材育成の場としての研究室を充実したものにするとともに、福澤先生の言うところの「実学」としてのサイヤンスを発展させ、世界を牽引する慶應医学を実現したいと願っております。
最前線で患者さんに役立つ研究を
関 倫久(せき ともひさ)
医学研究科博士課程3年(執筆時)
※ 2011年3月、3年で修了。標準就学年数は4年。
医学研究科博士課程3年(執筆時)
※ 2011年3月、3年で修了。標準就学年数は4年。
私は初期臨床研修を終了後、循環器内科大学院生として福田恵一教授のご指導のもとで研究に取り組むなかで、iPS細胞の作製方法をより患者さんにとって低侵襲なものにできないかという着想から研究を行いました。微量の血液からiPS細胞を作製する方法を確立し『Cell Stem Cell』という科学誌に論文として発表し、日本学術振興会第1回育志賞を受賞させていただくことができました。研究室では行われていることひとつひとつが、臨床の最前線で患者さんの役に立つような成果を出すという目標に向かっています。高いレベル、高いモチベーションで研究の指導をしていただき、非常に恵まれた環境で研究できたことを幸せに思います。
























