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[半学半教] 科学的な真実の解明により、安全・安心な社会の構築を(医学部教授 藤田眞幸)

2011/02/14 「塾」2011年WINTER(No.269)掲載
※職名等は掲載当時のものです。

法医学教室では、犯罪の抑制、紛争の解決や事故防止に貢献するために、より客観性、説得性の高い診断をめざしている。

藤田 眞幸(ふじた まさき) 医学部教授

研究会の皆さん
幼いとき、隣に法医学の先生が住んでおられたので、夕食後、遊びに行って法医学の「講義」をよく聴いたものです。今から思えば変な話ですが、そういった経験が、私の人生を大きく変えたのかもしれません。卒業してから11年間は、病理診断科の医師として、癌の研究をしていましたが、今は法医学の教授をしています。

法医学では、捜査の手掛かりや裁判のための証拠をみつけだし、事件の解決や犯罪の抑制にとりくんでいます。また、鑑定は、法的紛争の解決や社会保障・保険の正しい適用にも用いられます。そして、事故原因の究明は、みんなの願いである事故の抑止や再発防止策の検討において、最も重要なステップでもあります。

このように、法医学の仕事は、「科学的な真実」を解明して、個々の事件を解決するだけでなく、社会全体にも働きかけ、安全・安心な社会の構築に貢献することです。

鑑定の結果によっては、事件や事故の当事者は刑務所に行ったり、多額の損害賠償を払わされたり、逆に遺族は払ってもらえなかったりします。また、事故防止はたいへん重要なことですが、いざシステムの改善をせまられると、多額の資金が必要になってくる場合があります。このように、ひとつの鑑定は、被害者だけでなく、利害の対立する多くの人々の生活に深く関係してきます。したがって、正しいことはもとより、誰にでも納得してもらうことができるように、確かでわかりやすいものでなくてはなりません。そのためには、より客観性、説得性の高い科学的な診断法の開発が必要となってきます。

現在、私の研究室では、その一環として、胃内容物の分子生物学的決定法などの客観的診断法の開発の研究を進めてきています。毎年、すばらしい学生さんがきてくれますが、若い学生さんとともに歩むことによって、21世紀の法医学を展開できればと思っています。

法医学教室レポ

石塚(いしずか) あずさ
医学部4年
4年次の「自主学習期間」に法医学教室でお世話になりました。当教室では葉緑体DNAを用いた司法解剖における胃内容物の同定法の開発が進められていますが、私は新たに香辛料に着目した食事内容の推定法の研究をさせていただきました。最初は右も左もわからない私でしたが、藤田先生も技術員の方もたいへん丁寧に指導・サポートしてくださり、毎回教室に通うのがとても楽しみでした。法医学では、他の医学分野とはかなり異なる視点・観点での考え方が必要になります。医療ミスや犯罪捜査における司法解剖において、また裁判において、法医学の観点からは一体どんなことが重要になってくるのか、藤田先生は機会があれば、いつも法医学の面白さが実感できるお話をしてくださいます。
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