メインカラムの始まり
[半学半教] イスラーム研究を通じてアラブ人たちと「大きなわれわれ」になる(総合政策学部教授 奥田 敦)
2010/12/27 「塾」2010年AUTUMN(No.268)掲載
※職名等は掲載当時のものです。
12年前の春学期、初回の研究会に集まった学生は2名。
今は、学部1年生から大学院博士課程までの四十余名が集う学びと活動の場になっている。
12年前の春学期、初回の研究会に集まった学生は2名。
今は、学部1年生から大学院博士課程までの四十余名が集う学びと活動の場になっている。
奥田 敦(おくだ あつし) 総合政策学部教授
今年もアラブ人学生歓迎プログラム(ASP)の時期が近づいてきた。アラブ諸国で日本語を学ぶアラブ人学生を2週間SFCに招待し、レポート作成や映像制作などの集中的な研修を通じて、アラビヤ語を学ぶSFC生との交流を図る活動。もともとは、2002年3月にシリアのアレッポで実施したSFC初のアラビヤ語現地研修の参加者たちが、お世話になった現地学生への感謝の気持ちから、研究会の活動の一環として始めた。今回で9回目を迎えるが、これまでに40名近いアラブ人学生を招待してきた。
今年のテーマは、「ジハードを問い直す~実践型学術交流の試み~」。物々しいのかもしれないが、「ジハード」とは本来、「アッラーの道に則して自分の周りとよい関係を作る不断の努力」のこと。「アッラーの道」が「すべての人々にとっての物心両面での幸福の実現」であるとするならば、日本人にも十分に取り組むことができる。お互いが共有できる「学」というチャンネルを通じて行うよい関係作りである。
このテーマを決めるまでには、幾度も会議が重ねられた。「ジハード」の語のもつ負のイメージからASPが誤解されてしまうのではないかとの懸念も出されたが、「よい関係作りはASPにおいて一貫して行ってきたこと。本来のジハードのあり方を実践的に示す試みとしてもASPを発信してみよう」という結論に落ち着いた。「知」ったら「行」う。実践的研究の基本である。普段からイスラーム研究、アラビヤ語学習、関連の様々なプロジェクトに真摯に取り組んでいる彼らならではの決断である。こんな頼もしい彼らの今年のASPは、10月25日から2週間にわたって行われる(※)。
(ASP公式サイト:http://nafidha.sfc.keio.ac.jp/asp.html
なおこの活動は慶應義塾未来先導基金からアレッポ大学日本研究大学院設立プロジェクトとともに活動助成を頂いている)
※「塾」No.268発行[2010/10/15]
今年のテーマは、「ジハードを問い直す~実践型学術交流の試み~」。物々しいのかもしれないが、「ジハード」とは本来、「アッラーの道に則して自分の周りとよい関係を作る不断の努力」のこと。「アッラーの道」が「すべての人々にとっての物心両面での幸福の実現」であるとするならば、日本人にも十分に取り組むことができる。お互いが共有できる「学」というチャンネルを通じて行うよい関係作りである。
このテーマを決めるまでには、幾度も会議が重ねられた。「ジハード」の語のもつ負のイメージからASPが誤解されてしまうのではないかとの懸念も出されたが、「よい関係作りはASPにおいて一貫して行ってきたこと。本来のジハードのあり方を実践的に示す試みとしてもASPを発信してみよう」という結論に落ち着いた。「知」ったら「行」う。実践的研究の基本である。普段からイスラーム研究、アラビヤ語学習、関連の様々なプロジェクトに真摯に取り組んでいる彼らならではの決断である。こんな頼もしい彼らの今年のASPは、10月25日から2週間にわたって行われる(※)。
(ASP公式サイト:http://nafidha.sfc.keio.ac.jp/asp.html
なおこの活動は慶應義塾未来先導基金からアレッポ大学日本研究大学院設立プロジェクトとともに活動助成を頂いている)
※「塾」No.268発行[2010/10/15]
教員のプロフィール
総合政策学部教授、政策・メディア研究科委員(GRプログラムチェアパーソン)。1960年生まれ。中央大学法学研究科後期博士課程満期退学(法学博士)。専門はイスラーム法とその関連諸領域、アラビヤ語。イスラーム法研究を手掛かりに、グローバル化時代の人間と社会のあり方を実践的に探究する。アレッポ大学学術交流日本センターの副所長も務め、イスラーム圏との学術交流も展開中。
イスラームに学ぶ生きる力
兼定 愛(けんじょう めぐみ)
総合政策学部3年
総合政策学部3年
1年生の春学期から、アラビヤ語を学び、奥田研で学んでいます。高校時代からパレスチナ問題に関心がありましたが、研究会での先輩たちの発表を聞き、現地研修に参加するうちに、また学生間での議論や勉強会、さらには先生との幾度もの研究相談を経て、「絶望の淵に立たされながらも希望を持って生きていく」という人間のあり方をイスラームから学んでみようと考えるようになりました。またこうした研究テーマに至るには、研究会で行っている「アラブ人学生歓迎プログラム(ASP)」から大きな影響がありました。そこでは、日頃から家族のように仲の良い奥田研のメンバー全員が、アラブ人招聘学生も含めてまさに生き生きと一つになります。今年私はその実行委員長を務めることになりました。先輩たちの築いてきた関係をさらに発展させながら、「生きる力」について学ぶことができればと考えています。
























