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[半学半教] 実験のネガティブデータを見落とすな!!(理工学部教授 柳川弘志)

2009/12/14 「塾」2009年AUTUMN(No.264)掲載
※職名等は掲載当時のものです。

生命分子工学の領域において、細胞内の生体分子間ネットワークの解析や、試験管内で新たな機能をもったタンパク質の創出を行う。
学生数(学部生5名、大学院生13名、博士研究員7名、准教授1名)。

柳川 弘志(やながわ ひろし) 理工学部教授

研究会の皆さん
研究室の学生諸君には、以下のことに留意して「自分を向上させていくパラダイム」を確立して、これからの情報社会に役立つリテラシーを身につけて欲しいと常々思っています。まず、「教わること」から「自ら学ぶこと」へ意識改革して欲しい。言い換えれば、知識の獲得(習得型)から英知の獲得(探究型)へ意識を変換して欲しいということです。二番目は、自然現象に興味をもち、それを理解しようとする飽くなき探究心をもち続けて欲しい。研究に熱中すれば、次第に自信がつき信念をもてるようになります。実験をプロトコル通りにするのではなく、試薬や酵素を加える時、どのような反応が起こっているのか、いつも頭に描いて進めて欲しい。三番目は、研究室の先輩や同僚の研究態度(研究の進め方、実験技術)を参考にし、英知を養成して欲しい。我々の研究室には多くのポスドクがいます。彼らの実験能力や態度から多くを学んで欲しい。英知は自らつかみとるものです。四番目は、直感力を磨いて欲しい。直感力は、ひらめき、インスピレーション、カンとかいう言葉でも言い表され、創造力につながるものです。創造力の訓練にはアイディアノートをお薦めします。アイディアノートには、問(問題点)とその解決のアイディアを書いておきます。どんなアイディアでも忘れないうちに書き留めることが大切です。五番目は、偶然性を大切にして欲しい。「実験のネガティブデータを見落とすな」ということです。多くの科学者が失敗や思わぬ実験結果から予期せぬ大発見をしています。これには、実験ノートの記載の仕方が重要です。実験ノートには、ポジティブデータばかりでなく、ネガティブデータもきちんと記載しておくことが大切です。

教員のプロフィール

1974年東北大学大学院理学研究科博士課程化学専攻修了。理学博士。1974~2000年三菱化学生命科学研究所勤務。2000年慶應義塾大学理工学部教授に就任。2003~2007年21世紀COEプログラム「システム生物学による生命機能の理解と制御」の拠点リーダー。2007年~現在、グローバルCOEプログラム「In vivo ヒト代謝システム生物学拠点」事業推進担当。

試験管内で新しいタンパク質を創る

田中 淳子(たなか じゅんこ)
理工学研究科後期博士課程3年
柳川研究室では分子生物学研究のための独自のツールを開発し、細胞内の生体分子間ネットワークの解析や、新たな機能をもったタンパク質の試験管内での創出を行っています。私はこのツールを応用してタンパク質の進化過程の検証に取り組んでいます。タンパク質がこれまでどのように進化してきたのかが分かれば、その過程を模倣することで簡便に人工タンパク質が創出できるようになるかもしれません。将来、医療や工業に役立つタンパク質を自由にデザインすることを夢見て研究を行っています。

学生のほかにポスドクが多く所属しているのも柳川研究室の特徴の一つで、たくさんの人たちから親身に指導していただける恵まれた環境で研究しています。朝から晩まで研究室で実験に励む中、スポーツ大会や矢上祭にも積極的に参加し、学部生から大学院生まで非常に充実した研究室生活を送っています。
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