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[半学半教] ゼミは先生の勉強する場?(経済学部教授 マッケンジー・コリン)
2009/02/23 「塾」2009年WINTER(No.261)掲載
※職名等は掲載当時のものです。
ミクロ経済学を復習しながら計量経済学の基礎や計量のソフトの使い方を勉強し、
日本経済の応用分析・実証分析を行うゼミです。
現在、3・4年生で総数26名。
ミクロ経済学を復習しながら計量経済学の基礎や計量のソフトの使い方を勉強し、
日本経済の応用分析・実証分析を行うゼミです。
現在、3・4年生で総数26名。
マッケンジー・コリン 経済学部教授
卒業するまでに、ゼミ生は三田祭論文(3年生)、個人論文(3年生)、私の卒業論文(4年生)という日本や日本経済に関する論文3本を作成することになっています。秋学期になると、論文発表が中心的な活動になります。私が前に勤めた大阪大学に比べて慶應義塾のゼミ生の興味・視野が非常に多様なので、さまざまな論文が出来上がります。例えば、数年前に「少子高齢社会は家計の運用資産選択にいかなる影響を与えるのか」と「宗教法人改革案~これからの宗教法人経営」という論文があり、前者は計量経済学的な分析に基づくもので、後者はある意味で、筆者の就職先と絡んでいました。経済学者は経済改革を考える際、宗教法人改革を想像しないと思いますが、この論文を読むといろいろな面白い問題点があることが分かりました。しかし指導する側からいえば、いろいろな分野、いろいろなスタイルやいろいろな分析方法に関する論文を指導するのが大変なチャレンジになります。
ゼミ生が最初に論文の概要・アイデアを発表すると、次のような質問がよくあります。「どのような結論を導きますか」。この質問を聞くたびに、違和感を感じます。というのは応用計量経済学では、仮説を立てて、データを収集し、仮説を検定・検証した上で結論が得られます。すなわち、データを分析しないと、どのような結果が出るかが分からないし、論文の結論も分かりません。これが応用分析論文のつらい点の一つです。
今年度の三田祭論文のテーマは、(1)道路整備が沖縄の観光客数にどのような影響を与えるか、(2)ホットペッパーからみる飲食店の競争性、(3)携帯産業の伸び率は何に依存するかの3つです。道路整備は沖縄の観光客数に影響を与えないというのが私の期待でしたが、計量分析の結果は違いました。ホットペッパーの発表を最初に聞くまでは、ホットペッパーというフリ
ーマガジンの名前すら聞いたことがありませんでした。自分の生活と学生の生活がどんなにかけ離れているかと再認識させられました。携帯産業に関する論文があると、自分の専門である計量経済学の限界を感じさせられることが多いです。学生にとってゼミがどの程度勉強になるかは分かりませんが、私にとっては意外に勉強の場になっています。
ゼミ生が最初に論文の概要・アイデアを発表すると、次のような質問がよくあります。「どのような結論を導きますか」。この質問を聞くたびに、違和感を感じます。というのは応用計量経済学では、仮説を立てて、データを収集し、仮説を検定・検証した上で結論が得られます。すなわち、データを分析しないと、どのような結果が出るかが分からないし、論文の結論も分かりません。これが応用分析論文のつらい点の一つです。
今年度の三田祭論文のテーマは、(1)道路整備が沖縄の観光客数にどのような影響を与えるか、(2)ホットペッパーからみる飲食店の競争性、(3)携帯産業の伸び率は何に依存するかの3つです。道路整備は沖縄の観光客数に影響を与えないというのが私の期待でしたが、計量分析の結果は違いました。ホットペッパーの発表を最初に聞くまでは、ホットペッパーというフリ
ーマガジンの名前すら聞いたことがありませんでした。自分の生活と学生の生活がどんなにかけ離れているかと再認識させられました。携帯産業に関する論文があると、自分の専門である計量経済学の限界を感じさせられることが多いです。学生にとってゼミがどの程度勉強になるかは分かりませんが、私にとっては意外に勉強の場になっています。
教員のプロフィール
1980年オーストラリア国立大学経済学部卒業、1987年オーストラリア国立大学Ph.D.取得。1989年大阪大学経済学部助教授。1994年大阪大学大学院国際公共政策研究科助教授、教授を経て、2003年度より慶應義塾大学経済学部教授。
自主的に“考える”
石川 麻衣(いしかわ まい)
経済学部3年
経済学部3年
私たちのゼミでは、春学期にはミクロ経済学と計量経済学についての知識を得るために輪読を行い、秋学期には、個人およびグループが興味を持ったテーマをもとに論文作成に取り組みます。ほかにも、三田祭に参加し論文を発表、インゼミ合宿で他大学と交流を深めるなど内容は豊富です。
ゼミの最大の魅力は自主性が重んじられていることです。論文、輪読やプレゼンテーションの内容についてはゼミ生が決め、積極的に取り組んでいます。例えば、論文のテーマは地域経済、企業戦略、交通と幅広く、一人ひとりが興味をもったテーマに基づいて決め、考え、伝えることが求められます。その中で、コリンは的確な指摘とアドバイスをしてくださいます。物事を表面的ではなく、その本質や根拠までしっかり考えることの大切さをコリンから学びました。ちなみに、先生たっての希望で、私たちは先生のことをコリンと呼び、和気あいあいとした雰囲気の中でゼミは進められています。
ゼミ生はサークル代表、公認会計士を目指す者、海外経験のある者など個性的で、その中で刺激を受け、日々成長していることを実感しています。
ゼミの最大の魅力は自主性が重んじられていることです。論文、輪読やプレゼンテーションの内容についてはゼミ生が決め、積極的に取り組んでいます。例えば、論文のテーマは地域経済、企業戦略、交通と幅広く、一人ひとりが興味をもったテーマに基づいて決め、考え、伝えることが求められます。その中で、コリンは的確な指摘とアドバイスをしてくださいます。物事を表面的ではなく、その本質や根拠までしっかり考えることの大切さをコリンから学びました。ちなみに、先生たっての希望で、私たちは先生のことをコリンと呼び、和気あいあいとした雰囲気の中でゼミは進められています。
ゼミ生はサークル代表、公認会計士を目指す者、海外経験のある者など個性的で、その中で刺激を受け、日々成長していることを実感しています。
























