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[半学半教] 工学的なセンスで「お金」に関する問題を解決する(理工学部准教授 枇々木規雄)

2008/12/08 「塾」2008年AUTUMN(No.260)掲載
※職名等は掲載当時のものです。

実際の金融取引に使えることを目指して研究しています。
4年生9名、修士課程15名、博士課程2名の計26名が在籍。

枇々木 規雄(ひびき のりお) 理工学部准教授

研究会の皆さん
金融工学は金融市場や金融取引におけるさまざまな問題に対して、工学的な手法を用いて解決を試みる学問分野です。投資などに伴うキャッシュ・フローに関するリスクマネジメント(評価と制御)を行うための理論や数理モデルを構築し、分析を行います。

私の研究室では、金融にかかわる問題解決のためのモデリング技術や数量分析の方法を習得し、実際の金融取引に使えることを目指して、研究に取り組んでいます。現在の研究テーマは、銀行、保険、年金、家計のリスクマネジメント、投資信託の設計、最適執行戦略などに関する金融取引の研究に加えて、石油取引、広告取引、リアルオプションなど、金融工学技術を使った非金融取引に関しても研究しています。一部の学生は企業との共同研究プロジェクトにも参加してもらい、実務に直結する研究に取り組んでいます。

各自は個別の研究テーマに取り組みますが、同じ分野の4年生と大学院生がグループを組み、協力して研究を進めています。夏には立科山荘で3泊4日の勉強合宿を行い、朝9時から夜10時まで食事以外は休みなしで研究の中間報告を行います。全員でお互いの研究を聞く機会であるとともに、合宿ならではのコミュニケーションを図ることができる研究室の大事なイベントとなっています。

理系の学生にとって得意なのは数学を使った説明ですが、自分のアイデアを理解してもらうためには、言葉によってその含意を分かりやすく、図(イメージ)によって直感的に説明できる能力も必要です。文系出身者が多い金融業界では役に立つと実感しており、この能力も持つバランスの良い金融エンジニアになってほしいと思っています。

研究室を発足して今年で12年目です。昨年まで約70名の卒業生がおり、その約6割が金融業界で活躍していますが、これからは金融業界以外にも金融工学で学んだリスクマネジメントの技術を生かしてもらいたいと考えています。学生同士の縦のつながりも強く、毎年同窓会を開催して現役の学生と卒業生が交流を深めています。頑張っている卒業生たちの協力も得ながら、活気のある、厳しいが楽しい研究室をこれからも運営することが私の役割です。

教員のプロフィール

1988年慶應義塾大学理工学部管理工学科卒業。1994年同大学院理工学研究科博士課程修了(博士[工学])。1992年慶應義塾大学理工学部助手就任後、専任講師を経て2002年より現職。専門は金融工学で、特にポートフォリオ最適化。著書に『金融工学と最適化』(朝倉書店)などがある。

マネーは英語よりグローバルを実感

東條 碧(とうじょう みどり)
理工学研究科修士課程2年
金融工学というと難しそうなイメージがあるかもしれませんが、お金はどんな国や業界にも必要なので実はどの分野よりも生活に密着していてかつグローバルな学問だと思います。
私の場合は4年生で発明が特許を取得できるか予測するモデルを構築して学会で発表したり、院生では発明の対価算出モデルを考えたりとさまざまな非金融工学分野に携わっています。他研究生のテーマも資産運用・石油・広告など幅広く、お互いの発表を聞く輪講は多様な分野に触れられ有意義な時間です。
入室当初は金融工学の難しい数学に翻弄されがちでしたが、枇々木先生に「専門的な手法や数学知識は問題解決の手段であり、むしろ新しい問題を発見する視点を育てることが大切だ」とご指導いただき、目から鱗が落ちたことを覚えています。
研究室は同学年や先輩・後輩も仲が良く会話が途切れない明るい雰囲気で各々の研究に対するモチベーションが高く、いつも良い刺激を受けています。
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