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[FRONTIER] 知的資産センターの概要・最近の取り組み
2009/03/16 (「塾」2009年WINTER(No.261)掲載)
羽鳥 賢一(はとり けんいち) 知的資産センター所長・教授
知的資産センターは、今から10年前に塾内に設立された技術移転機関です。総合研究推進機構(機構長:安西塾長)内の他の組織と連携して、義塾の研究者から生まれた高い研究成果を、目に見える形で社会に還元することを支援する組織です。この組織は技術移転担当と事務担当とで構成され、このうち技術移転担当は業務上多様な能力を必要とするため、企業の新事業経験者、研究者、元企業知財部、弁理士有資格者など、色々な経験の者が集まって、相互啓発により業務に励んでいます。
従来、大企業等では、企業内の中央研究所で基礎研究を行い、その成果を企業内で使っていくという垂直統合型のビジネスモデルが典型的でしたが、近年、スピードや多様性、効率性を要求される大競争時代になって、基礎研究は大学、開発・製造は企業という役割分担による新しいビジネスモデルが、米国を中心に広まっています。特に昨今のような厳しい経済情勢の中で、この新しいビジネスモデルに更に注目が集まるとともに、大学への期待も高まるばかりです。
大学がこの期待に応えるためには、大学の研究成果を単に論文で発信するだけでなく、将来の事業展開が見込まれる成果については、必要な国で知財権を確保するとともに、産業界へ積極的に技術紹介する活動が欠かせません。義塾が「世界の慶應」を目指し、研究者の方々が世界に向けて高い研究成果を発信する中で、知的資産センターは、こうした研究者の方々の研究のさらなる深化・発展を願って、企業・投資家に向け、国内外のシームレスな技術移転活動に取り組んでまいります。
最近の取組みの一つとして、昨年iPS細胞知財戦略チームを発足いたしました。義塾は京都大学等と並んで再生医療・iPS細胞等研究拠点に指定され、岡野栄之医学部教授をはじめこの世界で冠たる研究者の方々が当研究を推進されていますが、その研究の上流から知財戦略チームに参加させていただき、米国等の研究者との熾烈な競争の中で、世界戦略による知財権取得とその活用を目指してまいります。皆様のご理解・ご支援をよろしくお願い申し上げます。
従来、大企業等では、企業内の中央研究所で基礎研究を行い、その成果を企業内で使っていくという垂直統合型のビジネスモデルが典型的でしたが、近年、スピードや多様性、効率性を要求される大競争時代になって、基礎研究は大学、開発・製造は企業という役割分担による新しいビジネスモデルが、米国を中心に広まっています。特に昨今のような厳しい経済情勢の中で、この新しいビジネスモデルに更に注目が集まるとともに、大学への期待も高まるばかりです。
大学がこの期待に応えるためには、大学の研究成果を単に論文で発信するだけでなく、将来の事業展開が見込まれる成果については、必要な国で知財権を確保するとともに、産業界へ積極的に技術紹介する活動が欠かせません。義塾が「世界の慶應」を目指し、研究者の方々が世界に向けて高い研究成果を発信する中で、知的資産センターは、こうした研究者の方々の研究のさらなる深化・発展を願って、企業・投資家に向け、国内外のシームレスな技術移転活動に取り組んでまいります。
最近の取組みの一つとして、昨年iPS細胞知財戦略チームを発足いたしました。義塾は京都大学等と並んで再生医療・iPS細胞等研究拠点に指定され、岡野栄之医学部教授をはじめこの世界で冠たる研究者の方々が当研究を推進されていますが、その研究の上流から知財戦略チームに参加させていただき、米国等の研究者との熾烈な競争の中で、世界戦略による知財権取得とその活用を目指してまいります。皆様のご理解・ご支援をよろしくお願い申し上げます。
関山 和秀(せきやま かずひで) 政策・メディア研究科後期博士課程2年
私が所属する慶應義塾大学先端生命科学研究所の研究チームは、次世代の高性能繊維素材として注目を集めている「クモ糸」の量産を可能にするための基礎技術を開発し、義塾知的資産センターを通じてPCT(国際特許)出願を完了しました。本発明は、特殊な組み換え微生物を用いて、クモ糸繊維の原料となるタンパク質を、既存の手法に比べて極めて安価に、効率よく生産・精製することを可能にします。一昨年設立されたスパイバー社を通じて、世界初の合成クモ糸繊維の実用化を目指しています。学生が主体となり研究開発型バイオベンチャーを起業できたのは、先端生命科学研究所、湘南藤沢キャンパス、並びに知的資産センター等の学内発ベンチャーへの全塾包括的且つ積極的な支援体制により、通常では考えられない恵まれた研究開発環境、事業体制を整備することが可能であったことに他なりません。多大なるご支援を頂いた多くの方々の期待に応えられるよう、今後とも精進していきたいと思います。
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