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[FRONTIER] 慶應義塾大学 ヒトiPS細胞研究拠点のスタート

2008/10/01 (「塾」2008年SUMMER(No.259)掲載)

代表研究者:医学部教授 岡野 栄之(おかの ひでゆき)

慶應義塾が創立150年を迎える記念すべき年の4月に、慶應義塾大学では、文部科学省のサポートのもと、再生医療実現化プロジェクト・ヒトiPS細胞等研究拠点整備事業がスタートしました。
同整備事業には、慶應義塾大学を含め、京都大学、東京大学、理化学研究所の4つの機関が、拠点研究機関として採択されました。

iPS細胞とは、Induced Pluripotent Stem Cellの略であり、京都大学の山中伸弥教授によって開発された新規の多能性幹細胞であります。マスコミの報道では、ES細胞(胚性幹細胞)とiPS細胞を併せて、さまざまな細胞への分化能力を有するために、「万能細胞」とよばれています。特にiPS細胞は、患者さん自身の皮膚の細胞に、3~4つの遺伝子を導入するだけで、簡単に樹立できるため、作成に当たって生命の萌芽である受精胚の破壊を伴うこともありません。そのため、自己細胞を用いた再生医療のツールとして、多いに期待されています。
また、進行性筋ジストロフィーなどの遺伝性難病の患者さんからiPS細胞を樹立することにより、病気の原因の解明や、その病気を標的とした創薬の研究に用いることができ、大きな波及効果を有するものと注目を集めております。2006年に、山中教授が最初のiPS細胞に関する論文を発表して以来、私たちの研究グループは、脊髄損傷を含めた中枢神経系の疾患の治療法の開発を目指して共同研究を行ってきました。
また、義塾医学部の福田恵一教授も、独自に山中教授とのiPS細胞の心筋分化に関する共同研究を行ってきました。一方、iPS細胞に関しては、その波及力故に、我が国の研究グループと、ハーバード、MT等の海外のグループの間で熾烈な開発競争が繰り広げられています。今回、慶應義塾が採択された課題は、「再生医療実現化を目指したヒトiPS細胞・ES細胞・体性幹細胞研究拠点」であり、須田年生教授をはじめとする世界に誇る慶應義塾の幹細胞研究グループが、これまで培ってきた幹細胞研究に関する基本技術や、インフラを最大限に活用し、ヒト幹細胞に関する基本的な理解を深め、難治性疾患の治療開発のための革新的な技術開発を目指します。
また、iPS細胞技術は、単に再生医療のみに使われるものではなく、ごく僅かにしか存在しない臓器内の体性幹細胞を試験管内で大量に調整することを可能にするため、鶴岡キャンパス、信濃町キャンパス、矢上キャンパスの慶應義塾の研究者が得意としているメタボローム解析、プロテオーム解析等の網羅的解析と組み合わせた研究がすでに議論され始めております。また、慶應義塾大学知的資産センターでは、いち早くiPS知財戦略チームが組織されました。このように、本拠点は、塾内の学際的な共同研究体制を促進するための起爆剤となることが期待されます。
また、本拠点は、学内の研究者に限定したものではなく、オール・ジャパンのiPS細胞研究体制の一翼を担うべく、共同利用研究施設として、学外研究者にも開かれた拠点としてのミッションを遂行していく所存であります。
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